HDRI


HDRIとは

HDRIの特徴

HDRIの応用

画像フォーマット

HDRIの作り方

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■HDRIとは

HDRIとはHigh Dynamic Range Imagesの略であり、直訳すると高ダイナミックレンジ画像になります。ここでいいうダイナミックレンジとは一つの画素が持つ値の幅(レンジ)のことで、最も高い輝度と低い輝度の比で与えられます。通常のビットマップ(.bmp)やJPEG(.jpg, .jpeg)等に代表されるLDRI(Low Dynamic Range Images: 低ダイナミックレンジ画像)は、1画素あたりRGBそれぞれ8ビット、256階調で表現されますが、HDRIはそれをはるかに超える階調を持ちます。
(*注)画像のビット長が長いからといって必ずしもダイナミックレンジが広いとは限りません。例えば24ビットRGBでも高ダイナミックレンジを実現することはできます。またHDRIフォーマットでダイナミックンレンジが低い画像を表現することも当然できます。


■HDRIの特徴

下の三枚の画像を見てください。上段の画像はデジカメで撮影したもので、下段の画像はトーンマッピングしたHDRI画像です。上段左の画像はシャッタースピードを速く設定して、右は遅くして撮影した画像です。左の画像は背景の明るい部分が白く潰れてしまっています。逆に右の画像は床の部分が黒く潰れてしまっており、段差部分や左のドアと床の境目の部分が見えません。これはデジカメのダイナミックレンジがシーンの輝度範囲を下回るためにおきる現象です。
HDRIは高い輝度から低い輝度まで広範囲な情報を持つことが大きな特徴で、白飛びや黒潰れを起こすことなくシーンを記録することが可能です。HDRIは通常、ディスプレイの表示能力よりも高いコントラスト比をもつため、通常のディスプレイで映してもあまり意味はありません。HDRIを通常のコントラスト比の低いディスプレイで表示するにはトーンマッピングという操作が必要になります。下段のトーンマッピングしたHDRIは白飛びや黒潰れがかなり改善されていることがわかると思います。
 

 


■HDRIの応用

HDRIという言葉はCGの分野で主に使われておりImage Based Lightingという手法を用いて高精細なレンダリングを実現するのが最もメジャーな応用でしょう。下の3つの画像を見てください。上段はHDRIをトーンマッピングした全周囲画像です。下段の左の画像は24ビット画像を用いて上段の全周囲画像をボールに写り込ませたレンダリング結果。右はHDRIを用いたレンダリング結果です。その差は歴然ですね。Image Based Lightingの詳細 についてはその先駆者であるPaul Debevec氏のサイトを参照してください。

 

 

そのほかにビジョンセンサの分野でも類似の研究が行われており(この分野では広ダイナミックレンジ画像: Wide Dynamic Range Imageと呼ぶのが普通です)車載カメラや監視などの分野に応用されています。
また、ディジタルカメラのRAW画像も一種の高ダイナミックレンジ画像といえ、現像前のディジタルネガとして主にプロのカメラマンや写真愛好家の間で重宝されています。


■画像フォーマット

HDRIの画像フォーマットで最も広く用いられているものはおそらくRadianceの.hdrでしょう。これはRGBと指数部(Exponent)を1画素あたりそれぞれ整数で8ビット、合計32ビットで表現する形式です。各画素データはランレングス符号化によって圧縮されています。RGBの代わりにXYZを用いるオプションもあります。
その次によく使われるのは多分OPENEXRフォーマット(.exr)でしょう。これはRGBそれぞれに16ビットが割り当てられており、符号に1ビット、指数に5ビット、仮数に10ビットが割り当てられます。IEEE Floatと同じようなかんじです。この他にもRGBそれぞれ32ビットや24ビットのバージョンもあるようです。
JPG-HDRのようにJPEG(正確にはJFIF)のヘッダ部分にサイド情報を埋め込むことでHDRIを符号化しているフォーマットもあります。これは通常のトーンマップされた24ビットJPEG画像とHDRI画像を一つのファイルから取り出せるというい利点があります。上記の二つのフォーマットは「ほぼ可逆」であるのに対して、こちらは非可逆圧縮のため、圧縮率は高いですが歪みもでます。
そのほかに、TIFFフォーマット(.tif, .tiff)やPPM(.ppm)でもより高いダイナミックレンジをサポートしています。


■HDRIの作り方

シャッタースピードや絞りをかえながら露出量の低い画像から高い画像まで複数枚撮影し、それを統合することでHDRIは作成可能です。まずは露出量の違う同一シーンの画像を複数枚用意します。その後既存のソフトウェアで統合するわけですが、統合ソフトはHDRShopPhotomatixが便利です。ともに機能が限定されますが、フリーでダウンロードできます。とくにPhotomatixはExif情報を持つ写真であれば数回クリックするだけでHDRIが作成できます。
我々の研究室でもHDRIの作成に関する研究を行っています。詳しくはこちら


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