北九州市立大学国際環境工学部 奥田研究室|The University of Kitakyushu International Environmental Engineering Department Okuda laboratory

一枚の写真から疑似HDR画像 用語解説

| 擬似HDR | 方法 | 結果 |

擬似HDR

HDR画像用いれば非常に高いコントラストを持つ写真を作ることが出来ます。しかしながらHDR画像を生成するには同シーンにおける複数枚の写真が必要となります。手ぶれはシーンに動きがあるとHDRに統合する際にブレやゴーストが現れますし、なにより面倒です。そこでここでは一枚の写真からHDRっぽい効果を得る方法を考えてみました。

方法

一般に市販のカメラは白飛びしやすいが黒潰れはしにくいという特徴があります。つまり白飛びしているように見えるところは本当に白飛びしていますが、黒潰れしているように見えるところは実際には微細情報がのこっています。この特徴をいかしてまず露光をぎりぎりまで低くして写真を撮影します。

そしてここから思いっきりコントラスト強調をかけます。これにより黒く見えた低照度域が浮かび上がってきます。個々で一つ問題になるのがノイズです。CMOSセンサやCCDセンサは固定パターンノイズやランダムノイズが発生し、これは特に低照度域で顕著になります。よってコントラスト強調をかけた画像の低照度域にはノイズがのってしまいます。よってここで低照度域にノイズ除去フィルタをかけてノイズを取り除きます。

結果

下図が3枚の写真からHDRをつくり、それをPhotomatixでトーンマップしたものです。



そして下図右が1枚の写真(下図左)から作成した擬似HDR。本物に比べて低照度部の色相が異なっていたり、ノイズ除去の効果で細部がぼけていたりしますが、まあまあの結果です。



その他、こんな画像も。