人間の目に届く光の照度、つまり物理的な光量と人間が知覚する明るさは非線形の関係にあることが知られています。ウェバー(Weber)という人がこの関係をはじめて数式として以下の通りモデル化しました。刺激の強度、つまり人間の目に入る光量をXとし、人間が変化を知覚できる最小の刺激変化量をΔXとすると
ΔX/X=C(C:定数)
が成り立つという経験的法則です。これをウェバーの法則(Weber's Law)といいます。ウェバーの法則はこのような光の知覚だけではなくて様々な感覚にも成り立つと言われています。
ウェバーの法則を拡張したものであり、人間の知覚する明るさをYとしたとき刺激Xと以下の関係が成り立つというものです。
Y=k log(X)+C
つまり知覚強度は刺激の対数に比例するという法則です。
ウェバー・フェヒナーの法則は大変有名ですが、大体0.1から2000 [cd/m^2] 位のレンジでのみ成り立ち、それ以外のレンジでは信頼できません。以下のスティーブンスの法則 (Stevens' Law)はよりよい近似を与え、されに0.1 [cd/m^2]以下のレンジでも良いモデルとなることが知られています。
Y=k (X-C)^n
n は1/3くらいが良い近似を与えると言われています。